よしずは すぐれものです。葦(あし)が悪しに通じるので よしと呼ぶそうです。 よし を シュロ糸で結び すだれをつくります。2つに分割してわかったのですが 結び目は 2本を一つにして 一つ置きに同じ束ねになるように、互い違いになるように 結んでいます。 2本は 末と元を 逆にして 束ねるため 2本の幅がほぼ同じになるように編まれています。 太さの不揃いな自然素材を使う知恵があるのでしょう。2本全部を同じ位置で束ねたら抜け堕ちたり平面が作りにくいでしょうし 1本なら 硬くなってしまい 隙間が大きくなってしまうでしょう。 |
よし の 断面は 竹と同じ 空洞です。 太陽の光を受けて 熱くなっても 反対側の温度は 上がらない。中の空気は断熱材 さらに稈(かん)=茎 自体 繊維で空気層を持っているから 熱が伝わり難い。軽いから 熱を貯めておくことがない。 よく使われる 遮光ネットは 断熱性能がないので 太陽の当たる面と その裏側の面の温度が 同じで 遮光しても その下は結構暑いのです。 |
よしず張りの天井をつけたら なんとも 涼しいので 温度の測定をしてみました。 温室の屋根が ポリカーボネートの波板です。その下30cmほどに よしず天井があります。 水耕栽培用の樋の 蓋は 合板です。床はコンクリートで その上に2×4のウッドデッキがあります。 |
温室内の空気温度は 35℃。昨日は 涼しい日でした。太陽が少し顔を出した後に 測定しています。
よしずの太陽の当たる 面の温度は44℃ しかし 下の面が 4℃差の40℃でした。よしずが 4℃ 断熱してくれています。
今までは 太陽の輻射熱を直接感じていたのに よしずが遮光と断熱をしてくれているのです。測定して 涼しい理由がはっきりしました。
遮光ネットでは味わえない快適感です。今日はまた暑くなるとのこと。でも 前よりは涼しい温室になることでしょう。